感情と表情が一致していない人がいます。
悲しいのに、笑っている。
怒っているのに、ニコニコしている。
カウンセリングの場面で、つらい話をしているときに笑っている人がいます。
違和感を感じて、「どうして笑うんですか?」と聞くこともあります。
ある男性は、笑顔が絶えない人でした。
周りの人は、彼が現れるとテンションが上がり、「○○さんに会うと、めちゃくちゃ元気になる」と言っていたそうです。
本人は、それが嫌でした。
「すり減っていくばかり」。
カウンセリングを続ける中で、自分が過剰に笑っていることに気付き、意識するようになりました。
ところが、笑う癖を止めようとすると、胸の奥から笑いがこみ上げてきて、「やばい、やばい」と焦ったそうです。
以前は、悲しい場面で笑い出して、ひんしゅくをかったこともあります。
彼は、意識することで、少しずつ笑うのを止めることができるようになりました。
以前のように笑いが湧き上がることがなくなりました。
そして、悲しいときは落ち込む。うれしいときは喜ぶ。
感情と表情が直結するようになりました。