カウンセラー紹介

野中春樹 (臨床心理士・公認心理師)

私は、思春期のころから、人前で緊張したり、やる気が出ないといった悩みを抱えていました。そんな自分を変えたいと思い、26歳のときにブラジルに渡りました。

ブラジルで宣教師として

ブラジル人の開放的な性格に助けられ、徐々に自分を表現できるようになりました。貧しい人を支援する教会の仕事にもやりがいを感じていました。

ところが、33歳のとき、アマゾンの奥地で働いていたとき、人前で話すのがつらくなってきました。そのようなとき、職場の研修会で出会った心理カウンセラーの言葉がきっかけで、カウンセリングを受けました。すると、それまで「人のために、人のために」と思って活動していた私の心が、ずいぶん傷んでいたことに気づきました。それから、カウンセリングは私にとって“自分発見”の旅でした。

広島で教師に

中学高校で働いたときは、意欲が出にくい生徒に接して、もっと実体験をして世の中を知って、生き生きとしてほしいと思いました。そのために、ボルネオ島のジャングルで生活する「サラワク・スタディツアー」や、自分らしく生きるための「人間科」の授業などを実践しました。子どもたちが自ら気づき成長する姿を目の当たりにするのは、教師として大きな喜びでした。その一方で、人間関係が苦手、自信がもてない、やる気が出ないといった、生きづらさを抱えた子どもや、その対応に困っている保護者にも出会いました。

「カウンセリングルーム 虹」を開室

これらの経験を通して、子育てや人間関係などに困っている方のお手伝いをしたいと思い、「カウンセリングルーム 虹」を開室しました。

“カウンセリングは深刻な心の問題を抱えた人が受ける”というイメージがありますが、カウンセリングを通してちょっと立ち止まって自分を振り返るのは、誰にとっても、とても有益なことだと思います。体調が悪くなると病院や整体、マッサージなどに行きます。体を鍛えるためにジムに通います。私たちは体の不調には敏感ですが、心の不調には鈍感で、何も手当をしないで放置していることが多いです。

悩みを一人で解決するのは簡単なことではありません。心理カウンセリングで、御自身の悩みや不安を語り、整理して、自分のことが理解できるようになり、生きづらさを解消した人を、これまで数多く見てきました。
自分の悩みを人に打ち明けるのは勇気のいることですが、一歩前に進みませんか?
あなたが抱えている問題を解決する糸口が必ず見つかります。
自分の中にあるエネルギーや可能性を発見し、生き方の選択肢も広がっていきます。

 資 格 

臨床心理士(31137号)
公認心理師(29525号)
社会科 中学校教諭1種、高等学校教諭1種免許
宗教科 中学校教諭1種、高等学校教諭1種免許

 プロフィール 

1953年
大阪市生まれ。
1978年
上智大学文学部哲学科卒業。ブラジルに移住。ブラジルとメキシコの大学で神学を学び、リオデジャネイロ州、アマゾン地域などで修道士、司祭として働く。主な仕事は、貧困地域での支援活動。生活相談、識字教室や母親教室、学校・診療所・上下水道・電気・道路等を整備するための住民活動の支援、コミュニケーション力やリーダー力育成のためのワークショップなどを行った。
1991年
日本に帰国。鶴学園、広島工業大学附属図書館に就職。
1992年
鶴学園、広島なぎさ中学・高等学校(旧広島工業大学附属中学校・広島高等学校)の社会科教諭として就職。
「自己理解」「人間関係」「社会とのつながり」について学び、自分の生き方を探すことを目的として、「人間」「グローバル・ラーニング」、「グローバル・シティズン」、「国際理解」など、参加・体験型の授業を実践した。
 マレーシアの先住民イバンと共同生活するサラワク・スタディツアーを実施。先住民イバンはボルネオ島のジャングルで、ロングハウスと呼ばれる高床式長屋で生活をしている。先住民の支援活動をしているNGOの協力を得て、1998~2011年、毎年約20名の高校生がスタディツアーに参加した。高校生はロングハウスで生活して家族やコミュニティを体感。生きた豚や鶏を自分の手で調理して、自然の恵みによって生かされていることを実感した。ツアー終了後は、自分たちの体験をもとに、中学生に授業をしたり本を出版したりした。
2013年
広島なぎさ中学・高等学校を退職。
2015年
広島国際大学大学院 心理科学研究科 実践臨床心理学専攻(専門職過程)修了。
「カウンセリングルーム 虹」を開設。
2016年
広島工業大学 学生相談室 非常勤カウンセラー就任(~2019)
2017年
放課後等デイサービス「オハナ家」(中高生)児童相談員就任

 主な著書・論文・記事 

 主な講演 

  • 「南アメリカの文化を知る~ブラジルでの12年間」山口県立大学(1999年)
  • 「参加型・体験型・問題提起型ワークショップの実践」環境教育担当教育講習会(2001年)
  • 「親を亡くした子どもの心の痛みとケアを考えるシンポジウム」あしなが育英会(2002年)
  • 「イバンが生徒を変えた」全国私立中学高等学校人間教育・生き方教育研修会(2002年)
  • 「生きる力をつける学び-参加体験型ワークショップの実践」広島県私学教育研修会(2002年)
  • 「子どもにとって本当に大切なもの-命・家族・自然の発見」西条ルーテル幼稚園 保護者会(2003年)
  • 「生き方を学ぶ高校生―サラワク・スタディーツアーを通して」立命館大学・学校教育臨床研修(2005年)
  • 「いのちを感じ育もう-自分を好きになる子どもの育成」呉市教育委員会・人権教育研修講座(2006年)
  • 「ロングハウスのすてきな暮らしを守りたい」マレーシア・クアラルンプール日本人学校(2006年)
  • 「持続可能な開発のための教育-学校現場でできること」(パネルディスカッション)広島大学附属中・高等学校教育研究大会(2006年)
  • 「生きる力を育む授業」日本死の臨床研究会・市民公開講座(2008年)
  • 「いのちを体感する子どもたち」広島中央ロータリークラブ例会(2009年)
  • 「ダッピして、ハッピーに」日本ホリスティック医学協会・健康セミナー(2012年)
  • 「一人の人間ができるまで」聖文舎(2016年)
  • 「思春期・青年期の子どもとのコミュニケーション」カウンセリングルーム虹(2016年)
  • 「子どもの心をもっと知るために」カウンセリングルーム虹(2016年)
  • 「親子間で気持ちの伝達がうまくいくために」カウンセリングールーム虹(2016年)
  • 「人を育てる 自分を育てる ~どんな仕事をしても大切にしたいこと~」立命館大学(2016年)
  • 「人は変われる」広島女学院大学(2017年)
  • 親の思いを子どもにどう伝えるか」カウンセリングルーム虹(2017年)
  • 「人を育てる 自分を育てる」立命館大学(2017年)
  • 「子どもの心を開く話し方」カウンセリングルーム虹(2017年)
  • 「心の土台を築く子育てセミナー(6回連続)」コミュニティ・アカデミー上幟(2018年)
  • 「心の扉を開く聴き方~育児不安を抱える母親支援~」広島市新生児訪問指導員研修会(2018年)
  • 「不安を抱える妊産婦に対する支援~母親が心を開く聴き方~」広島県助産師協会研修会(2018年)
  • 「子どものありのままを受け入れる」カウンセリングルーム虹(2018年)
  • 「自分の気持ちを楽に伝えるために」カウンセリングルーム虹(2018年)
  • 「親子の信頼関係を築くコミュニケーション~子どもが心を開く聴き方~」明日葉・あさの会(2018年)
  • 「不安や悩みを抱えた方のお話の聞き方やコミュニケーションの取り方を学ぶ」発達障害者家族の集い・スタッフ研修(2019年)
  • 「“発達障害”当事者が抱える“生きづらさ”を理解するために」
    広島工業大学専門学校・教職員研修会(2019年)
  • 「聴く力・共感する力を高めよう」発達障害者家族の集い・スタッフ研修(2020年)
  • 「ストレスをやりそごそう」廿日市ファミリー・サポート・センター研修会(2021年)
  • 「人生の困難を乗り越えて成長するには」ひろしまNPOセンター・スタッフ研修会(2021年)
  • 「心地いい関係をつくろう」廿日市ファミリー・サポート・センター交流会(2021年)
  • 「心が通う 話の聴き方を学びませんか」廿日市市社会福祉協議会 精神保健福祉ボランティア講座(2022年)
  • 「思春期・青年期の子どもを理解するには~悩みは成長に欠かせない糧~」広島市電子メディア協議会・研修会(2022年)
  • 「今の自分でいい~心の強度を高めるには~」広島県看護協会中支部・社会経済福祉研修会(2022年)

 TV・ラジオでの主な報道 

  • 「体験型修学旅行」テレビ新広島(2002年)
  • 「マレーシアの先住民族イバン人の集落にホームステイ」中国放送(ラジオ、2004年)
  • 「命の森への修学旅行―17人のボルネオ密林体験」(素敵な地球船宇宙号)テレビ朝日系列(2005年)
  • 「先住民族の生活体験を絵本に」広島ホームテレビ(2005年)
  • 「助産師 いのちの授業」RCC中国放送(2009年)

 書籍・雑誌・新聞・ホームページでの主な紹介記事 

  • 「歌や寸劇で感情表現手助け」中国新聞(1999年)
  • 「先住民族と暮らし学んだ」中国新聞(2001年.12.18)
  • 「学校とNGO・NPO」(2003子ども白書)、草土文化(2003年)
  • 「異文化に触れ生徒成長」朝日新聞(2004.6.9)
  • 「自宅・授業で『現場』体験」(いいお産考 第3部「ママになるには」)中国新聞(2007.5.29)
  • 「平和のゲーム」(ひろしま国)中国新聞(2008.12.16)
  • 「眠った五感を刺激するユニーク修学旅行」プレジデントFamily 2008.4月号
  • 体験し考えて社会人の素養(教育ルネサンス 市民力を鍛える)」読売新聞(2009.7.7)
  • 「日本がもし100人の村だったら」マガジンハウス(2009年)