「カウンセリングに行って話を聞いてもらうだけで、良くなるのか?」
「そこまで悪くないけれど、カウンセリングに行っていいのか?」
なかなか決心がつかない人がおられます。
精神科、心療内科などの医療機関は、かなり行きやすくなりました。
それに対して、カウンセリングは、「何をするのかよく分からない」というのが、ブレーキになっているようです。
薬を飲むと、うつや不安は少し治まるけれど、「根本的に問題が改善しない」と言って、カウンセリングに来られる方が多いです。
一度カウンセリングで話をすると、「家族や友人に話すのと違う。ここまで話したことはない」と言われます。
カウンセラーの聴き方には、どのような特徴があるのでしょうか?
カウンセラーは、相談者が語ることを、「そのまま」理解するよう努めます。
普段の生活は、人の話を聞くとき、分かった気になって、相手の思いを正しく理解できていないことが多いのです。
聞き手の知識や経験に頼り過ぎると、理解が偏ってしまいます。
身近な人に悩みごとを話すと、意見やアドバイスを言われるので、「分かってもらった」という気持ちにならないことが多いのです。
カウンセラーは、「分かった気にならない」ように、自分の考えや思いをできるだけ排除して、相手の話をそのまま分かろうと努力します。
こうすることで、相談に来られた方は、「分かってもらった」と感じます。
悩んでいるとき、自分が考えたり感じたりしていることが、よく分からなくなることがあります。
カウンセラーは、話を聞きながら、「これって、どういう気持ちなんだろう」、もっと知りたいと思います。
「どういう意味なんですか?」「どういう気持ちなんですか?」。
話す人は、こう聞かれて、それまで意識してなかった気持ちや考えに気付きます。
自分について理解が深まります。
何に悩んでいるか、はっきりしてくるので。