子育てのモデルチェンジ~「心の土台を築く子育てセミナー」での学び~

参加されたお母さん一人ひとりが、これまで壁にぶつかり、試行錯誤しながら、
子育てにとりくんでこられた経験を分かち合うことで、
とても深い学びが生まれました。

私たちは子どものときから、いろんなことを学びます。
ところが、子育てについて学ぶ機会はとても少ないです。
ほとんど何も準備することなく、子育てをスタートする人も多いです。

子育てがスムーズにいくかどうかは、
子どもの特性も関係しますが、
自分が親にどのように育てられたかが、ずいぶん影響しています。

自分が生まれてからどのように育てられたかが、
子どもを育てるときの教科書になります。
たとえば、親に過干渉に育てられた人は、子どもに対して過干渉になりやすいです。
あるいは、それを避けようとするあまり、放任していまいます。

親と自分の関係の仕方が、生まれたときから何年もかけて、体に刷り込まれているので、
自分の考えに反して、子どもに対して、自分が経験したのと同じ関わり方をしてしまいます。

私たちの子育ては、自分がどのように育てられたかが、モデルになっています。
それが、自分の子育ての邪魔をしているなら、
モデルチェンジをする必要があります。
新しい教科書を作る必要があります。

セミナーに参加されたお母さんは、自分の子育てについて、モデルチェンジをするきっかけをつかまれたようです。

参加された方の感想を少し紹介します。

☆「自分の気持ち、感情を子どもに重ねてしまう」というのが、すごく自分に当てはまっていると思いました。子どもが新しい環境でうまくやっていけるか? 自分が心配でイライラしたり落ち着かなかったりして、子どもも自分と同じ不安をもっているのではないかと思い、子どもに質問をして、うざがられたりしてました。親が、「これは自分の不安や心配で、子どもとは関係ない」と、子どもと切り離して理解することで、子どもに自分の不安や心配を移さないことが大事だと思いました。

☆自分のネガティブで嫌な感情をどこかで認めたくない、隠そうとしている自分がいました。すべて出して認める事が自分にとって大事で、自分を受け入れることが、子育てにおいても、いい方向に影響すると思いました。

☆子どもがすぐあきらめたりすると、「自分の小さい時はあきらめないで、もっと頑張っていたのに」と思っていました。でも、それが楽しかったかと言えば、楽しくなかったことを思い出し、向上心ではなく優越感で苦しんでいたのだなと感じ、少し気持ちが楽になりました。

☆「子どもは他者。分身ではない」と聞いて、思いきり子どもを支配していたことに気づかされました。意欲に欠け、自発性に乏しく、友だちに気を遣って…、スマホばかり触っている子どもに、自分が今できることは何だろうかと考えさせられました。安心感を与える自分で選択できるようになれるよう、時間がかかってもいいので、寄りそおうと思います。

☆一人で何でも出来ることが自立だと思っていましたが、「他者と安心して依存し合えること」が本当の自立だと知り、目からウロコでした。自分の感情についても、日々イライラしていることがわかりました。子どもときちんと向き合うためにも、感情のコントロールをしなくてはいけないと感じました。

☆子どものことを分かろう分かろうとしていた所があったけど、「心底わかるのは無理」と先生に言われ、分からないというのを認めることで、気持ちが楽になりました。子どものことより、まず親自身のその時の体調、感情を、うやむやにせず認めることが一番だと思いました。

☆子どもに「がんばってるね」と声をかけたり、同調を繰り返すように心がけていると、以前に比べ会話してくれるようになりました。私の気持ちのゆとりや体調が大きく影響していると改めて感じました。自分の気持ちはどうか?と問いかけてみることは大切だと思いました。子どもに自分の気持ちを素直に伝えてみる     ことで、コミュニケーションが続くのではないかと思いました。たとえば、「もう少し、それについて聞いてみたい」「ごめん」「悪かった」etc。自分の感情に気づかずに発言していることが多いです。訓練していこうと思います。