過去の自分は見方によって変わってくる

僕は過去の自分をずいぶん否定的に見ていました。

「理想ばかり高くて、地に足がつかない」と。

子どものころからカトリック教会の影響もあって、病気の人のために働きたいと思うようになりました。

それで医学部をめざしたのですが、勉強に集中できず、断念して、神父になろうと思いました。

神学院に進みましたが、それでも学習意欲が湧きませんでした。

そんな自分を変えたくてブラジルに渡って、貧しい人たちを支援する仕事をしました。

しかし、結婚するために神父の仕事を辞めることになりました。

日本に帰国してからは、中高の教師としてやりがいも感じたのですが、何か満たされないものを感じていました。

そしてたどり着いたのが、カウンセラーとして困っている人の相談に乗る仕事。

ああ、これだったのか。

しっくりきました。

子どものときの「病んでる人のために」という願いが、時間はかかったけど実現したのです。

「理想ばかり高くて、地に足がつかない」ように見えていた自分は、「着陸地点を探して飛行していた」のだと思えるようになりました。

いろんなところを飛行して経験したことが、今の仕事に生きているのを感じます。

人は自分の過去を振り返って、否定的に見過ぎることがあります。

そんな時、「問題を乗り越えようと懸命に闘っている」自分に目も向けてみましょう

ずいぶん違った見え方がしてくるはずです。