カウンセリングで、
自分が困っていることを理路整然と説明するけれど、
感情や欲求をほとんど表現しない人がいます。
子どものころから、
「これをしたいからする」「感じたことを誰かに話す」
ということをしてこなかったと話す人もいます。
人の心は、
欲求・感情・思考という、
3つの歯車で動いていると考えることができます。
「これをしたい」「これはしたくない」という欲求。
好き、嫌い、楽しい、うれしい、悲しい、つらいといった感情。
「これはした方がいい」「これはしない方がいい」という思考。
この3つの歯車がスムーズに回転していると、
その場の状況に応じて、無理のない行動をとることができます。

結婚や離婚、就職や退職・転職など、
大きな選択をするときには、よく考えることは大切です。
しかし、考えすぎると、
かえって決められなくなることがあります。
自分を客観的に分析することは必要ですが、
それだけでは決めきれません。
「どうしたいのか」
「どのように感じているのか」
欲求や感情の声にも、耳を向けることが大切です。
人は本来、欲求に従って動きます。
欲求が満たされると、
楽しい、うれしい、幸せといった感情が生まれます。
反対に、欲求が満たされないと、
悲しい、つらい、情けないといった感情が生まれます。
感情は、
欲求が満たされているかどうかを知らせる、
センサーのような役割をします。
ただ、その場の状況によっては、
欲求を満たすことが最善とは限りません。
そうしたときには、
欲求を抑えることも必要になります。
しかし、これが習慣化すると、
慢性的な欲求不満や、感情を抑えこむ状態につながります。
ときどき立ち止まって、
思考・欲求・感情をバランスよく使えているか、
点検してみることが大切です。


