対人関係を良くするには

対人関係を良くするには、どうしたらいいのでしょう?

私たちが出会う人は、感じ方、考え方、行動の仕方が、一人ひとり異なります。

気が合うと、自分と似ているように感じますが、 つきあっていくと、いろんな違いに気づきます。 がっかりすることもあります。

対人関係を良くする方法を、3層からなるピラミッドを使って、考えてみたいと思います。

コミュニケーション力

対人関係に必要なのは、「コミュニケーション力」です。

これは、「話す」ことと、「聞く」ことからなります。

話す」というのは、自分の気持ちや考えを、相手に伝えることです。

聞く」というのは、相手の気持ちや考えを聞いて、理解することです。

自己コントロール力

コミュニケーション力」をつけるためには、真ん中の層の、「自己コントロール力」が必要です。

これは、「自己理解」と「感情コントロール」からなります。

自己理解」とは、自分の考えや感情、行動を理解することです。

自分を理解することは、他者を理解することにつながります。

自分のことをよく理解できていない人は、相手に自分の期待や理想を押しつけ、不満が多くなります。

感情コントロール」とは、自分の感情を知り、相手を傷つけないで表現することです。

これがうまくできないと、人に対する不安や恐れが増します。

基本的信頼感

そして、「コミュニケーション力」と「自己コントロール力」を高めるのに必要なのが、一番下の層の、「基本的信頼感」です。

これは、「信頼感」、「安心感」、「自己肯定感」、「自己効力感」などからなります。

信頼感」とは、自分や相手を信頼できる感覚です。

安心感」とは、安心して人と一緒に過ごせる感覚です。

自己肯定感」とは、自分の存在を肯定的に受け止める、「自分は大切な存在だ」と感じる感覚です。

自己効力感」とは、何かするときに、「できそうだ」と感じる感覚です。

日々のトレーニング

基本的信頼感」、「自己コントロール力」、「コミュニケーション力」の3つの段階を、下から順番に強化していくと、対人関係が円滑になります。

そのためには、日々のトレーニングが欠かせません。

カウンセリングを受けられた一人の男性の感想を紹介します。

「初めは自分が困っていることや、自分の弱さを話すことに抵抗がありましたが、カウンセリングを受けていくうちに表現できるようになり、自分がどのように生きづらさを感じているのか、理解できるようになりました。カウンセリングとカウンセリングの間の生活で、『自分がこのような場面で、このように感じている。だから気分が沈む。生活しづらい』と感じることができ、それに対処する方法にも気づくことができました。生きづらさを感じることが減ったように思います。」