感情の発達

体や知能が発達するように、感情も発達します

感情豊かな人は、苦しみや不快、怒り、嫌悪、恐れ、喜び、愛情など、いろんな感情を察知したり表現したりすることができます。

感情が発達していないと、追い詰められやすくなります。 鬱っぽくなったり、キレやすくなったりします。

生まれたときの感情は、興奮だけです。

そこから、苦しみや不快、喜びの感情が発達します。

それから、怒りや嫌悪、恐れ、嫉妬、得意、愛情など、いろんな感情が発達していきます。

感情がよく発達している人は、多様な感情をつかみ取り、自由に表現します。

感情の発達に欠かせないのが、親をはじめとする身近な人との情緒的な交流です。

小さな子どもは、感情がまだ発達していません。 自分の感情もよく分かりません。

身近な人が子どもの気持ちを察して、言葉にすることによって、子どもは自分の感情に気づきます。

子どもが泣いたときや笑ったとき、親が「悲しいね」、「うれしいね」と、言葉をかけることによって、子どもは「うれしい」、「悲しい」という感情に気づきます。

この言葉かけが少ないと、子どもは自分の感情を知るのが難しくなります

うれしいとき、悲しいときに、気持ちを表現することができません。

感情を豊かに表現できる人は、子どものときに自分の感情を認め、反応してくれる大人が側にいたのだと思います。

子育て中のお母さんが、感情について、語ってくれました。

「悲しい、寂しいという感情を教えてもらわなかった。感情に名前がついていなかった。これが、こうだよと教えてもらえなかった。悲しいとか、寂しいとか、分からないまま、溜まっていくだけ。もやもやする。ひたすら、つらかった。腹を立てている気持ちを教えてもらえなかったから、キレる子がいる。ねじれた方に出る。親を恨む気持ちはないけど、何を見て暮らしていたんだろう。子どもをちゃんと見てなかったと思う。親は通訳しないといけない。親に教えてもらわなかったので、私の通訳が正しいか自信ない。先生の話や周りのお母さんの話を聞いて、間違っていないか、見聞きして、かじりながら、やって行くしかない。足下が心許ない感じ」。

感情は、反応してくれる大人がいることで、発達していくのですね