親の気持ちを素直に「言葉」で伝える

発達障がいなどの問題をもつ子どものための「放課後等デイサービス」が企画した「親の会」で、次のような会話をしました。

 

Aさん:私が疲れているとき、子どもが寄ってくると、イライラします。そういうとき、子どもはわかるんですね。離れていきます。子どもを受け入れなくてはと思うのですが…。どうしたらいいのでしょうか?

イライラした母親

わたし:子育てをしていて、疲れたりイライラすることがあるのは自然です。そんなとき、無理して子どもを受け入れようとしても、不機嫌さは伝わります。理由を言わないと、子どもはどうしてお母さんが不機嫌なのかわかりません。お母さんに嫌われていると感じます。自分が悪いと思ってしまいます。「お母さんは今疲れているんよ。ごめん、今は一緒に遊べんのよ」と、自分の気持ちを素直に表現するといいと思います。

 

Bさん:子どもと一緒にいる余裕がないとき、どうしたらいいんでしょうか?

 

わたし:休むことだと思います。子どもから離れる時間を作るといいですね。自分の時間がなくなると、子どもの犠牲になっているように感じ、つらくなってきます。

 

Bさん:そうですね。今日は夫に子どもを任せてここに来ました。

 

Cさん:先生、親が不機嫌になると、どうして、子どもは自分が悪いと思うんですか?

 

わたし:小さな子どもは親の愛情を失うと生きていけないので、親に嫌われることを恐れます。愛情を失わないために、自分の悪いところを何とかしようとするのだと思います。

 

子どもが大きな問題を抱えていると、親はその子にかかりっきりになります。気持ちの余裕がなくなると、子どもをうっとおしく感じます。でも、そんな気持ちをもってはいけないと、自分を責めてしまいます。

 

子どもは親の機嫌が悪いのを敏感に感じ取るのですが、言葉で伝えていないので、どうして不機嫌なのかわからず不安になります。自分が悪いと思ってしまうこともあります。

 

親が自分の気持ちを言葉で素直に表現できるといいですね。