映画『殿、利息でござる』を見てきました

江戸時代、吉岡宿の村民は、お上の物資を隣の宿場から受け取り、次の宿場まで運ぶ「伝馬役」の任務を負わされていました。馬を購入したり、人を雇う経費はすべて自腹。村民の生活は困窮を極め、夜逃げする人が続出していました。

 

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浅野屋(作り酒屋・質屋)の長男十三郎は、幼いころに穀田屋に養子に出され、弟が浅野屋を継いでいました。

 

十三郎は、「伝馬役」で困窮する村民の生活を改善するために、お上への大金貸付計画を実行します。

 

浅野屋の父親は、厳しい取り立てをすることで知られ、村民から「守銭奴」と、からかわれていました。十三郎も、このような父や弟のことを軽蔑していました。

 

ところが、父親が、私利私欲を捨て、他人のために金を使っていたことを知ります。貧しい農民からは借金を取り立てず、夜逃げをする農民の借金を棒引きにするだけでなく、金を手渡していたことも知ります。

 

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弟も父親と同じように、無私の精神を生きていて、店を潰す覚悟で、十三郎の計画に大金を出したことを知ります。

 

 

父親と弟のイメージが180度変わります。

 

 

町の行く末を案じて、自分の命も省みず突き進む十三郎の実直さは、父親譲りの生き方だったのです。

 

私たちにとって父親や母親は、身近な存在であるがゆえに、客観的に理解するのが難しいです。

 

子どものころから、親への感情が自分の中に堆積していって、それが親に対しては反発や拒絶に自分に対しては劣等感や自己否定感に発展することがあります。

 

 

十三郎父親の生き方や自分との関係を見直したことで、自分の生き方への自信を強めることができました。

 

 

親との関係は、自己理解や自分の生き方に大きな影響をもたらします。