カウンセリングQ&A

 カウンセリングについて疑問や不安を感じておられる方も多いでしょう。よくある質問に答えてみました。

カウンセリングってよくわからないのですが・・・
カウンセリングは、もつれた糸をほぐす作業に例えることができます。カウンセラーは、相談者の心に寄り添って悩みや思いをじっくりと聞きます。そして、理解したこと、疑問に感じたことを伝えることで、相談者は問題を解決する糸口を見つけることができます。臨床心理士はそのために特別なトレーニングを受けています。カウンセリングでは、相談される方を“患者”と呼ばず、また“病人”とも見ていません。相談者とカウンセラーの2人が、対等な立場で、解決する方法を一緒に考えます。
カウンセリングを受けるのに不安を感じます・・・
カウンセリングを受けるのに不安や抵抗を感じる方は、まずは一度、カウンセリングルームに来られて、カウンセリングを少し体験されてから、続けるかどうか決められたらよいと思います。もちろん、一回だけの相談もお受けします。それも不安という方は、初回のみ、10分程度、電話でお話をすることができます。それから、相談に来られるかどうか決められたらよいと思います。
カウンセリングはどのように行われるのですか?
初回のカウンセリングでは、今悩んでいること、困っていることを話していただきます。必要に応じて生育歴やご家族についてうかがいます。その後は、相談者の話したいペースを尊重しながら、問題解決に向けて進めていきます。
どのくらいの回数や期間、カウンセリングに通うのですか?
カウンセリングの頻度は、週に1回、2週に1回、月に1回など様々です。回数や期間は相談される内容や事情によって異なります。話し合いながら決めます。カウンセリングは何回か継続することによって効果がありますが、途中で止めるのも自由です。
カウンセリングをすると、どんな効果があるのですか?
カウンセリングの効果は千差万別で個人差が大きいのですが、具体的な効果をいくつか挙げてみます。

〈人間関係の効果〉
言いたいことが言えるようになった/人に依存しなくなり自立した付き合いができるようになった/恐れがなくなった/人の目を見られるようになった/自然に(気楽に)話ができるようになった/周りに気を遣いすぎることがなくなった/人といて疲れなくなった/他人と自分を比べることが少なくなった/自分にも相手にも完璧を求めなくなった/人に腹を立てなくなった/お互いを尊重できるようになり関係が良くなった/愛情表現が多くなり、ケンカすることがなくなった/相手の気持ちを理解できるようになった/相手に対して我慢することが少なくなった/コミュニケーションがうまくいくようになった/相手を信頼できるようになった/両親を理解し、許せるようになった/両親に感謝できるようになった/子育てが楽になった/子どもと話をする時間が増えた/子育てのストレスが減った/子どもといい関係を築けるようになった/子どもに腹を立てることがなくなった/子どもを信頼できるようになった/家族と会話する機会が増えた/家族で何でも話せるようになった/家族の死を乗り越えられた

〈心理的効果〉
すっきりした/楽になった/心が軽くなった/元気が出た/自分の状態が理解できた/不安や緊張に悩むことがなくなった/落ち込むことがなくなった/イライラすることが減った/気持ちにゆとりができた/無理をしなくなった/好きなことをするようになった/したいことが見つかった/やる気が出てきた/自分の気持ちが分かるようになった/本当の自分が分かってきた/いろんな見方ができるようになった/黒白思考がなくなった/前向きに物事を見つめられるようになった/将来に希望を持てるようになり、生活が楽しくなった/将来の目標が見つかった/心から笑えるようになった/「明るくなったね」と言われるようになった/人とのつながりを感じるようになった/寂しさや孤独感がなくなった/罪悪感にさいなまれることが減った/自分のことが好きになれた/自分に自信を持てるようになった/自己嫌悪・自己否定がなくなった/自分らしくいられるようになった/鬱状態を克服できた/感情に振り回されることがなくなった

〈身体的効果〉
寝付きが良くなり、ぐっすり眠れるようになった/慢性的な便秘や下痢が解消された/日ごろの疲労感がなくなり、慢性的な肩こりや頭痛から解放された/表情が穏やかになった/顔色が良くなった/明るくなったねと言われる

知らない人に悩みを打ち明けるのが不安なのですが・・・
資格をもった臨床心理士が、親身になって話を伺いますので、安心して話ができます。話を聴いてもらうことで、気持ちが楽になります。また、普段の生活に関わらない人だからこそ話せるという面もあります。
カウンセリングでうまく話せるか心配です・・・
ほとんどの方がカウンセリングルームに来る前は、「こんなことで相談する人はいないんじゃないか」「こんなことを話したらどう思われるだろう」など、様々な不安を感じます。ところが、多くの方がカウンセリングに来られて、「余計な心配だった」「もっと早く来ればよかった」と言われます。
カウンセリングは話を聞いてもらうだけなのですか?
カウンセリングについて、“カウンセラーは相談者の話を聞くだけ”というイメージがありますが、実際は、カウンセラーは相談者の話をていねいに聞いて、理解したことや疑問を感じたことを伝え、相談者は自分の考えや気持ちを整理します。思い込みや勘違いに気づくこともあります。そうすることで解決の糸口が見つかります。
意見を押しつけられそうで嫌なのですが・・・
臨床心理士は聴く技法を学んでおり、相談者と共に解決方法を模索していきます。「こうしましょう」「こうしたら解決します」というような話はしません。提案として意見を述べる場合も、意見の押しつけにならないように十分気をつけます。
子どものことで相談したいのですが、自分のやり方がまずいと言われそうで心配です・・・
完璧な親はいません。どの親も失敗しながら、悩みながら、学んでいきます。カウンセリングでは、子育てのうまくいっているところ、うまくいっていないところに気づき、より効果的な対応の仕方を探します。相談者とカウンセラーがチームを組んで子育てを考えるといった感じです。必要ならば、支援団体や書籍等も紹介いたします。
誰にも知られずにカウンセリングを受けたいのですが・・・
カウンセラーには守秘義務があります。相談に来られたこと、カウンセリングの内容を第三者に話すことは絶対にありません。ただし、自分自身や他人に危害を加えるような緊急性が予測される場合は例外です。
本人が来れないとき家族が相談に行ってもよいですか?
困っていたり症状を持っているご本人だけでなく、ご家族や周囲の方からの相談も受け付けております。周囲の方の対応の仕方でご本人の症状は改善もしますし、対処法を間違えれば悪化もします。カウンセラーと一緒に家族の中で何が起こっているか確認しながら、今後の方針や対処について考え、解決の糸口を探っていきます。
カウンセリングルームに行くのが難しいのですが、自宅に来てもらうことはできますか?
家が遠い、家から出られないなどの理由でカウンセリングルームに行くのが難しい場合は、自宅でカウンセリングを行うことができます。電話やスカイプによるカウンセリングもしています。お気軽にご相談ください。
大きな悩みはないのですが、カウンセリングは役にたちますか?
大きな悩みがなくても、カウンセリングを受けることで、自分の気持ちや考えを整理して自己理解を深め、自己実現を促進することができます。そうすることで、家庭や職場での人間関係もよりスムーズになります。ご希望されれば、自己理解のための心理テストを活用することもできます。
カウンセリングで自分の病名がわかりますか?
病気を特定する診断は医師だけが行える行為で、カウンセラーは病名を告げることはできません。しかし、カウンセラーは心理学に加えて精神医学的な知識も学んでいますので、病気の傾向を仮定してカウンセリングを行います。医学的な診断や検査、治療が必要になった場合は、信頼できる医療機関を紹介します。カウンセリングと治療を並行して行うこともあります。
カウンセリング以外の目的で勧誘や費用の請求はありますか?
カウンセリング料金以外は発生しません。ただ、医療機関を紹介した場合は、そちらの方でお支払いください。なお、宗教勧誘や霊感商法を心配される方がいらっしゃいますが、当方は一切関係ありません。