カエルの教訓

 新年あけましておめでとうございます。

元気の出るエッセイを見つけました。

ある日、2匹のカエルがどちらが長い距離を飛ぶことができるか競争してみることにしました。2匹とも同じ距離を飛び、同じ所に着地しました。そこはバケツの中で、牛乳が半分ぐらい入っていたのです。2匹のカエルは足に牛乳がついていて、バケツのふちを登って飛び出すことが出来ません。泳がなければ牛乳の中に沈んで死んでしまいます。

第1のカエルはしばらくの間泳ぐと疲れてしまい「このバケツから出る方法はない。これ以上努力する意味がない」と思い、泳ぐのをやめたため、牛乳の中に沈んで死んでしまいました。

ところが第2のカエルは「どうしたらこのバケツから出られるか分からないが、最後まで努力しよう」と考えたのです。そして、バケツの回りを泳ぎ続けているうちに牛乳もグルグル回り、その真ん中にバターの固まりができました。そして第2のカエルはそのバターを踏み台にしてバケツから飛び出し、救われたのでした。

これは簡単な話ですが、大事な教訓が示されています。

私たちが何か難しい問題にぶつかって困っているとき、第1のカエルのようにあきらめてしまうと、問題の解決にはなりません。

しかし第2のカエルのように根気よく努力を続けますと、救われる道が拓かれる可能性があり、場合によっては思いがけない方法で問題が解決することがあります。

最後まであきらめないで耐え忍び努力することが、生きる強さにつながります。

ジェイムズ・ハヤット「心のともしび」(2013.9.1)