子どもが不登校になったり、ひきこもったり、障がいや発達の問題を抱えたり、
非行に走ったりすると、親は子どもの「問題」を解決しようとがんばります。
そうすると、問題がクローズアップされて、それ以外の面が見えにくくなります。
子どもは、問題を解決しないと、親に認めてもらえないように感じます。
今のままでは自分は親に受け入れてもらえないと感じます。
子どもは、親に今の自分を認めてもらうことで、信頼されていると感じます。
信頼されていると感じると、変化が生まれます。
学校に行けるようになったら〇(マル)、ひきこもりから脱したら〇(マル)、✕✕ができるようになったら〇(マル)というのではなく、
今の状態のままで、〇(マル)をつける必要があります。
条件付きの肯定では、子どもは前に進めません。
子どもは抱えている問題が大きいほど、自分を強く否定しています。
親の無条件の肯定があって初めて、前に進む力がわいてきます。
私が大学生のとき、H先生は、やる気のない僕を否定することなく、「お前は大器晩成だ」と言ってくれていました。あれだけだらしない私を、認めることができたのは、先生が、私の問題ではなく、私という人間を認め、成長と変化を信じてくれていたからだと、気づかされました。